先日、ある入居者様のお出かけに

同行させて頂きました。

 

カトレア神戸が開設した年から

こちらへご入居され約7年…

ご自宅で長年茶道の先生をされ

普段茶道に接する機会の無い

子供たちのために小学校へ出張して

ボランティアで茶道教室を開いて

おられる娘様のお手伝いも

されていたそうです。

 

『一度自宅へ連れて帰り

お茶を点てて飲ませてあげたい』

とのご家族のお気持ちをうかがい

今回の外出となりました。

職員2名でご本人様を自宅へ

お連れすると

娘様ご夫妻がお茶の準備をして

待っていてくださいました。

施設から持参したイスを

茶室へ運んで座って頂き

娘様がお茶を点ててくださる様子を

一緒に見させて頂いたのですが

姿勢よく椅子に座られ

目をしっかり開いて

じっと見つめておられました。

ご自宅の庭に咲いていた

きれいな時計草が飾られた

愛着のある茶室で過ごす

穏やかな時間…

具体的に何かをお話しされることは

ありませんでしたが

久し振りにご自宅に帰ったことを

喜んでおられるように

感じられました。

ご家族もその様子をご覧になり

『思い切って連れて帰って良かった』

『また季節ごとにでも帰らせて

あげたいと思います』

とおっしゃっていました。

入居者様がどのような

人生を歩んでこられたのか

ご家族がどのような思いを

抱いておられるのか

これからもそうしたお一人お一人の

気持ちに寄り添ったお手伝いを

させて頂きたいと思います。